前田紀貞建築塾 第9期ブログ

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第三課題エスキス−3


こんにちは

春から、始まった建築塾も残り一ヶ月となりました
時間は経つのは、早いものですね
塾生は、最後の課題に向けて日々、『真剣勝負』しています
今週は、どんな成果があったのでしょうか?

それでは、先週の前田建築塾の様子を報告致します。
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■ クロ案
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・アクリルの板を積層させた空間に、ある敷地の風景を受信させ、そこから見える風景をアクリルの
 光の屈折によって未だ見ぬ世界観として提示する案

・筒状の金属を積層させ、湾曲によって反射された風景を、その敷地の第二の自然として提示する。


クロの案は、どちらも景色が刻々と移り流れ行く場所におき、その様を受信し第二の自然として
提示する案でした

敷地は、渋谷のスクランブル交差点、原宿などの都心部を考えているそうです

塾長からは、
「アクリルや、金属の筒から見える風景は、充分に装置として利用する事ができる。
次に行うことは、実際に敷地に建築することを想定して、具体的にどう設置するのか、
形や空間を考えてと同時に詳細なストーリーを詰めていくこと」と指導がありました


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またクロは、面白そうな素材を見つけてきたら、実際にそう見えるのか検証し、
エスキスでプレゼンしました
こうやって、どんどん検証し案を進めてくることはえらいですね
他の塾生のいい刺激にもなります

クロの案は、まだ素材の持つ力のみを利用している感じがします。
素材の持つ力に「クロのアイデア」を加えることによって、
まだまだこの案は良くなって行くはずですから、頭を振り絞って考えていって欲しいです


■ マリリン案
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・南三陸の港や、リアス式海岸に新たなるテトラポットの提案。ガラスの壁を設置し、
 透過率や屈折を利用して第二の自然を提示する。

・木の年輪を参照にして、家具や画を配置する、、。

塾長からは、
「まずは、何を“入力”するのかを明確にすること。そして、入力された自然をどういった“装置”で
出力し、そしてマリリン独自の世界観を提示し、それによって、どんな面白いことが起き、
観る人々に感動を与えるかを考えていくこと」
と指導がありました。

マリリンは、少しこの第三課題に求められるべきことからずれて考えて来てしまったようです

整理しますと、
①どんな自然を扱うのかを考える

②その自然を入力する“装置”をつくる

③装置を介して出力された自然は、どういった現象起きるかの検証



となります。
マリリンは、少し頭で考えすぎて来たみたいです。第一課題、第二課題と同じく
「頭と手」の両方を動かしながらアイデアを詰めていくことを,
もう一度思い出して欲しいと思います

塾長からもう一言
「ある程度のアイデアを考えたら、他の条件や状況に助けて貰うこと必要である、、、。“
自律と他律
”の他律をもっと尊重することによって自分でも想像できないアイデアを生み出す事ができる、、。」
と。

これは、建築論で学んだ内容でもありますね
第三課題は、塾の建築論で学んだことも活かして行かなければ、いい案とはなりません
塾生には、これまで学んだことをもう一度振り返って、この課題に向き合って欲しいです


■モヒカン案

・人体若しくは街中で発せられる、耳では聞こえない無い“音”を利用してナニカを表現する。

モヒカンは、人体の振動や、街中の音(人々が歩くときの音、車の走行音)などを利用し、
音を第二の自然として提示していきたいとの事ですが、音をどう扱うのか(装置を創ること)、
またどんな世界観を提示するのかがまだ、定まっていません

先週は、少し、頭で考えすぎてなかなか案が前に進まなかった様です

塾長からは、
「音を扱った案は、過去にもあったが最後に“本当にそうなるのか?”という疑問が生まれた、、、。
だから、しっかりと検証し、人に感動を与える
プレゼンを考えていかなければならない。
また、アイデアは机の上だけで考えただけでは論理だけの作品になりがちである。
普段の散歩やトイレ、入浴中などの何気ない日常の中で考えたアイデアの方が
面白い場合が多いので、常に頭の中で思考をめぐらす事が大切なんだ、、。」

と指導がありました


僕にも言えることですが、机の中で物事を考えると思考が堂々巡りになりがちで、
負の渦の中に引きこまれてしまうことがあります
塾長の指導の様に、常に思考を巡らせ、新しい発見を日常から導き出すことは本当に大切な事だと思います。
それは、ただ惰性で生活するのではなく、瞬間瞬間「生きよう」としなければできません。

塾生も僕も、もっと精進していかなければなりませんね


冒頭にも書きましたが、4月から始まった建築塾も残り一ヶ月となりました
この第三課題の提出まで、時間はありません
今回は、誰が最優秀賞をとるのかまだ分かりません。

最後の勲章である“最優秀賞”をめさして、最後まで生き抜いて欲しいと思います


前田アトリエ
安齋寿雄

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第三課題エスキス−2!!!

こんにちは

今回はTA安齋の代わりに新人の殿村がご報告させて頂きます

前回に引き続き、第3課題「自然を受信する庭」のエスキスが行われました
それでは早速、建築塾の様子をご報告します

■クロ案
今回は2つのアイデアを持ってきました。

・ガラスに亀裂を入れて、そこに光が当たることによって、亀裂の隙間から降り注ぐ光で何かやりたい、という案。
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実際に実験して来ていました


・曇りガラスで出来た箱を街の街路に置き、無常観を表現したい、という案。
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通行人に、曇りガラス越しにぼやけた風景を見せて、ぼやける=仮の姿、
つまり風景にあるものはすべて仮の姿(土→霧→雲→雨→土…と、世界のすべての物は形が違っても、
結局は同じ原子から出来ていて、ものというのは原子が移り変わるサイクルの中の一瞬の仮の姿である)
ということを人々に認識させる装置を考えてきました



塾長からの指導が入ります

「まず、そういう類の“例えの提案”がよくあるが、例えそれが成されたとして何の意味があるのか
「(曇りガラス案に対して)仮の姿を人に認識させるということじたいに、どんな意味があるのか
どうしたら人の心を動かせるのか?を考えてほしい。」
「それよりも、亀裂の入ったガラスの方が可能性はあるのかもしれない、、、。」

と、、、そして「ガラスの亀裂と光」案についてのアドバイスが始まりました。

「まず、人間が光を見るためには、光を受ける物質がないといけない。
ただ単に亀裂の入ったガラスを置いても、そこからの光を見ることはできない。
「チンダル現象」は良い例。空気中の粒子と光の性質によって、空中で光が視覚化される。つまり、何か光を伝える媒体を考えなくては行けない。例えば、ほこり、煙、雨、雪etc…」

そして、先生はいくつかの例を挙げて塾生に説明していきました


パンテオンはある角度で、光がスッーと直線に入る。
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・映画監督の黒澤明さんは、雨のシーンでホースから水を撒いて雨を表現したが、カメラに水が映らず、水にを混ぜることで光を水に反射させて、水を雨として視覚化した。
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「テレビ石」は、石の下側にある絵を、石の反対側に映し出す特性があり面白い。
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・ヘルツォーク&ド・ムーロンのドミナス・ワイナリーの光は、石を積み上げた壁から光を入れるとキレイだろうな、
という想像力の結果だ。
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・北川原温の昭和記念公園「霧の森」(1992)は、人工のミストが、風や温度によってを作るランドスケープ。
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・過去の卒塾生の作品に、原宿駅と代々木公園の間の歩道橋に黒い箱を置く作品があった。
箱からは、たくさんのグラスファイバーが下の道路付近まで垂れている。
夜になると、下の道路を通る自動車のヘッドライトやテールライトの光がグラスファイバーを通して
箱の中に伝わる、というもの。



例を挙げ終わると、締めくくりとして、

「とにかく、東急ハンズなどで素材を買ってきて遊べ
そして、度肝を抜くような発見をするのだ

と塾長は言いました

近代建築は素材をガラス、鉄、コンクリートに限定してきたので、これから先、現代建築を考えるとき、
素材はとても重要ということです



■モヒカン案
(突然の登場ですが、前田アトリエの殿村です今週から第三課題に参加させて頂くことになりました

・地形(坂道)などを歩く人間に起こる目に見えない現象(体温上昇、心拍数など)を視覚化して何かしたい、
という案。

なぜこんなことを言っているかというと・・・、
この案を考えた理由は、

モヒカンは、歌川広重の「名所江戸百景」は日本人と地形の密接な関係を示している、
という点で好きなのだそうです。
名所江戸百景

名所江戸百景とは、広重によって1856年に完成した118枚の錦絵です。
1854年の安政の大地震で江戸は壊滅状態になり、その後の復興状況について江戸中の人々が関心を示しました。
それを伝える役割として、(当時は新聞もテレビもない)広重の錦絵が選ばれました

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名所江戸百景の絵には、手前にその場所の共有経験物(甲州街道、花見の名所など)が描かれ、
奥に復興状況が描かれたと言われています。
広重は、この共有経験物の選定が上手く、多くの人がそれに自分の経験を重ねて、正確に場所を理解でき、
事実、名所江戸百景は大人気で飛ぶように売れたそうです

人々は、118枚の絵によって、東京の全体像が頭の中に描けたと言われています。
その共有経験物の多くには地形が描かれています。
つまり、人々は地形での経験をすごく覚えている
(急勾配の坂道はすごく疲れるため、よく地元で有名になるなどありますよね

広重が日本人と地形の関係を絵に描いたように、モヒカンは日本人と地形の関係を違う形で表現したい様です。
例えば、人が坂道を登ると心拍数や体温が上昇する現象を、視覚化・触覚化・聴覚化できないかと、、、。


先生からは、

・ようは鼓動や体温などを使ってみたいだけで、広重は関係ないのでは
・頭で考えすぎている、思いに素直になれ。


という指導を頂きました

以上、2人のアイデア紹介でした

塾長も言われていた通り、机の上で、頭で考えているうちは、良いアイデアは生まれません
シャワーをしている時やソファに横になっている時に生まれたりするものです
塾長は言います。「事件を起こすのだ!」と。
事件とは、つまり見たことも想像もできない発見です。塾生には、ぜひ素材で遊んで事件を起こして、
それをもとに提案をどんどん広げて欲しいです

なかなか難しいテーマですが頑張って行きましょう
頑張っている奴に、神様は必ず微笑みますから



前田アトリエ
殿村勇貴

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第三課題エスキス−1 !!!

こんにちは

季節もすっかり秋になりましたね
皆さん、台風にはくれぐれもご用心下さい

前田建築塾は、第三課題に突入しました
それでは、先週の前田建築塾の様子を報告致します!!
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今回のエスキスでは、課題をより理解してもらう為に改めて説明がされました

改めて、、、第三課題は「自然を受信する庭」になります。

今回は、龍安寺の庭を基に課題の説明がされました。
龍安寺

この龍安寺の庭は、写真でも分かる様に白砂利に岩がポツリと点在しているだけであって
庭自体に特別な意匠は何もありません(=空っぽ)。ですが、そこに、その日の天候(日光・風・雨・雪・氷)や
観測者の意識(喜怒哀楽)が「入力」されると、、、見る人にとって多様な風景を映し出す
「出力」としての「働き」が 目には見えないのですが在ります

このように、それ自体は全くの空っぽだけれども、そこに何かが「入力」されると
「絶え間ない出力がある装置」
を創ること・・・それが第三課題の肝といえます。


他にも「意識野」などの例を出して「庭」に関して説明がされました

塾長が、皆に向けて言いました。
「まず全員何も考えずに目をつむりなさい。・・・目の前には、真っ暗闇が広がっていると思う。・・・
では、そこに真っ赤なリンゴを想像して見なさい」


そうすると、みんな頭の中で「真っ暗闇」の中に「真っ赤なリンゴ」を想像する事が出来ました
りんご


塾長は続けます。
「では、その赤いリンゴを無くしてみなさい」と

塾生の頭の中には、また「真っ暗闇」が広がりました、、、。


塾生は、塾長の指示で赤いりんごを頭の中で、出したり消したりしました。
そのりんごを投影した場所を「意識野」(いしきや)と呼びます。
今回、塾生がりんごを出したり消したり出来た様に、この意識野の中ではあらゆる事を
イメージする事ができます

この意識野は、手に取る事も出来ず「モノ」としては、存在していないのですが、
頭で想像するものを、存在させる為の「働き」のみを備えています

この様に「無い、という在り方で有る」という在り様を「空“クウ”」と呼びます。



一見、「空」は「無」とは同じではないの?と思われるかも知れませんが、全く異なるものです
空は「無と有」2つの次元を含んでいるのです。
分り易く説明しますと
「空」は
ある時には「無」になり(りんごを消す)
ある時には「有」になる(りんごを表す)・・・

といったように有と無の2つの次元を表す「働き」をもっているということになります。
この「働きとしての場所」があるということは、第三課題に求められる「(現象をつくり出す)装置」と同じことといえますね


また、過去の卒塾生の作品も合わせて紹介されました。

■ 建築塾一期生 竹味佑人「CELL OF THE CITY」




■ 建築塾4期生 清水創太「マメノキ」




■ 建築塾八期生 松井周「Fragment Screens」



これらの説明を聞くことで、塾生も、より課題の真意を掴める事が出来ました


説明後、クロとマリリンの現段階のアイディアが発表されました。


■クロ案
・巨大なガラスの板に亀裂を入れ、その上から光を注ぎ込むと亀裂を通じて光が屈折し、風景を描く。

・崖に鉄のボックスを吊す。(トップダウンから考え、まだ装置としての役割は未定)

■マリリン案
・南三陸のリアス式海岸に新たにテトラポットに変わる何かを創る
 (トップダウンから考え、まだ装置としての役割は未定)



塾生の二人は、発表したももの課題の解釈が少し間違っていた為、あまり手応えはありませんでした。
しかし、塾生は前を向いていました
来週は、この課題の真意を理解した上で、様々な案を持ってくることを期待します





講義の最後に、塾長から何故最後の課題が「庭」なのか説明がありました。

「庭とは建築の原初的な装置である。建築自体は、デザインもされていないただの箱でも構わない。
しかし、あらゆる事象を受信し、様々な風景が広がるようになっていなくてはならない。
それはまさに、常にニュートラルな“状態発生装置”ともいえる」


前田アトリエが空間を創造する時は、時間の経過と共に風景が多様に移り変わる空間を目指します。
それは、常にニュートラルで手にとることは出来ません。
ただそこに「現象」として、あらゆる事象を「存在」させるのです!


この第三課題は、これまでの課題とは全く異なります
建築論で学んだことも全てこの作品に活かすことができ、まさに建築塾の集大成です。



今後塾生には、ただ単に「案=PLAN」を考えるだけではなく「実証=DO」と「検証=SEE」
の両方が求められます
案を考えた後、その先の「現象・世界観」を、リアルに分かり易い様に、そして何より
浪漫
を感じさせるように、プレゼンテーションしなければなりません

クロとマリリンには独自の世界観に満ち溢れた作品を「集大成」として創って欲しいと思います


前田アトリエ
安齋寿雄

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第三課題発表!!!

こんにちは

最近は涼しくなりはじめ、過ごしやすくなった今日このごろですね
皆さん、体調管理には充分気をつけて下さい

前田建築塾は、第二課題も終わり第三課題の概要が発表されました。
それでは、先週の前田建築塾の様子を報告致します!!
R0012252 のコピー



今週は、いよいよ最後の課題である第三課題の概要が発表されました。
ずばり自然を受信する庭です

「庭」と聞いて「???」と思うかもしれませんが、「庭」こそ建築の根源であると言えます

私達がいう「庭」とは、住宅に付随している敷地の余白の部分では無く、
「自然」と呼ばれる沢山のもの(光・風・雨・雪・水・オーロラ・蜃気楼・噴火・鼓動・生殖・疲労 etc...)
からピックアップし、それを「受信」し、それを“建築的手段によって「出力」
(視覚化、聴覚化、嗅覚化、)する「建築的装置」の事を言います


なんだか、少し難しいですね
しかし、私達の身の回りにも自然を受信する装置は、いくつも目にする事ができます


例えば、「ししおどし」です。
ししおどしは、時間の経過とともに水が竹の中に溜まっていき(入力)、
一定以上水が貯まると竹が石にぶつかり音を鳴らします(出力=聴覚化)
ししおどし



他にも、「風鈴」があげられます。
風鈴はガラスの外見に短冊が風を受けて舌を揺らし、舌が外身に当たって
あの心地良い音を鳴らします

風鈴a
まさに風を「受信」し、それを音=聴覚化として「出力」する装置と言えますね



この課題で重要なのは「自然」をどう捉えるか。とういう事です。
無批判に捉えられている「自然」とは、一線を画し、「自然とは第二の自然でしかない」
という作法にて進めて行かなければなりません






今回の課題を説明する上で、過去の塾生の作品が紹介されました
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例 建築塾4期生 清水創太「マメノキ」


このように、卒塾生の作品を見るととても参考になりますし、なにより
この作品よりも良いものを作らなければという闘志が湧いてきますよね


卒塾生の作品の後は、設計長の白石隆治の作品である「狂気の庭」の説明が本人よりされました。
この作品は、建築塾第一期第三課題にアトリエスタッフも特別参加した際に創られたものです。
(ちなみに最優秀作品です!!
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「狂気」という言葉に込められた白石独自の思いの説明から始まりました。

曰く、「狂気」とは、人間の強烈な「欠如・渇望」といったものが、カタチとして現れたもの、
あるいは、欠如に対峙し、やむにやまれぬ想い=生き様として体現しようとする様であると・・・。

例えば、イスラム建築様式に見られる、モザイクタイルによる幾何学模様、装飾文字異常な色彩、
執拗な反復は、偶像崇拝を禁じられたムスリム達の敬虔な信教心が、
「それでも神の世界を体現したい」という強靭な想いの発露(=狂気)がカタチを纏ったものとして
捉えているそうです
課題になぞらえて表現すると「神を受信する庭(建築)」となります

そして、課題「自然を受信する庭」もまた同様に、自然の原理摂理を受信し、
建築という「装置」を通して、「何かしらの欠如・渇望」を補完する想いを「狂気の庭」
として表現したい・・・・という背景があったそうです。

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「建築的操作」
サハラ砂漠の広大な砂丘の上に、「超巨大な鉄板」を、無造作に、投げ出されたように配置します。
建築的にはあまりにも「何も工夫されていない」所作ですが、ディテールにおいて小さな操作が施されていました。
それは、
1. 巨大鉄板に無数の亀裂(溝)が入っていること
2. 鉄板の上に人工砂丘(蓄光ガラス粒子の砂)が敷き詰められていること


次に、「入力される自然とその働き」。
砂漠では、「灼熱の昼」と「氷点下の夜」というように昼夜で極度の温度差が存在します。
(白石は実際にサハラ砂漠でこの強烈な寒暖差を体感したことがあるそうです)
その温度差は、鉄の熱膨張、熱収縮という属性に働きかけます。
・灼熱の昼間は「溝が(熱膨張)により閉じ」
・極寒の夜間は「溝が(熱収縮)により開く」

つまり受信される自然=「入力」とは、「砂漠における強烈な寒暖差」であり、その寒暖差が建築装置に直接的に「働き」をもたらします

そして「働き」はこの場所でしかあり得ない、出力(現象)を造り出すのです。


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昼の様子です。
巨大鉄板の上の人工砂丘(蓄光ガラス粒子)に光が蓄えられます。



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夜の様子です。
昼間蓄えられた光が儚げに発光していますね。
殺伐としたサハラに生命の色彩が宿るようです。
しかし、この「外観」は狂気の庭にとっては重要ではないとのこと・・・



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スケールアウトした巨大鉄板が砂丘に無造作に配置されることで、隙間(内部)が生まれています。
この隙間が、夜になり気温が急激に下がり始めると、、、



















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(鉄が収縮し)生じる「亀裂」から光り輝く砂(=生命の色彩、光)が舞い落ちています。
圧倒的な風景ですね


「狂気の庭」とは、生命(色彩)の枯渇したサハラ砂漠という場所において、
極度の寒暖差(=自然の入力)が、巨大鉄板の建築装置に膨張収縮という働きをもたらし、
建築内部にて、「生命の色彩、光」を浴びるという体験(=出力、視覚化)
を可能にする場なのです

そして、白石はこの場を、サハラという生命に枯渇した大地を生きる遊牧民達が、
その旅路にて疲れはてた身体をしばし休め、生命の刹那的輝きを経験できる
「(束の間の)祝祭空間」として意味づけているそうです。




皆さん、この第三課題である「自然を受信する庭」についてご理解して頂けたでしょうか

今回の課題では、受信された自然が、どう出力されたのか、言葉だけでなくビジュアルとして明確
にする事と観る人に感動を与えるためにもプレゼンも非常に重要になってきます


塾生はこれまで第一、第二課題課題とプレゼンが疎かになってしまいがちだったので、
過去の作品の様に動画やCGを描くこと以外にも、作品の良さが最大限伝わる工夫を考えて欲しいです


繰り返しですが「建築はエンターテインメント」ですから


塾生には、最後の課題となりましたがこの塾で学んで経験を活かして、
有終の美を飾れるように精一杯駆け抜けて欲しいと思います



前田アトリエ
安齋寿雄


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第二課題講評会!!!

こんにちは

先日、ついに前田紀貞建築塾第二課題講評会が行われました
第二課題は、第一課題に比べ、自然のルールを用いることや、敷地の大きさ格段に広くなったので、
その分、難易度も大きく上がり塾生の二ヶ月半にも及ぶ闘いは相当なものとなります

しかし、作品を創り上げるために皆ここまで努力してきました。

それでは、前田建築塾第二課題講評会の様子を報告致します。




まず、第二課題は新江ノ島水族館の駐車場(300m×60mの大きさ)に「自然のルール」に基づいて
アーティストインレジデンスを計画する事が課題となります。

「自然」のルールを用いることで、自分の頭や手癖でしか創造出来なかった域を超える事ができます。

※第二課題詳細


■クロ案

アフリカのモーリタニアにあるアフリカの目と呼ばれるリシャット構造をルールとして設計してきました。

このリシャット構造の航空写真を敷地に当てはめ、そこにクロの手(壁の透過率・レベル差、機能など)
が加えられ建築として、昇華させて来ました


まず、講評会の場に模型がセットされた瞬間、その滲み出るその迫力・エネルギーに
審査員始め講評会にいた全ての人を驚かせました

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模型だけでも、自分の作品に対する愛情が深く伝わって来ます


プレゼンは、第一課題に比べ緊張した様子もなく必死に作品の良さをアピールする事が
出来ていました

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プレゼンが終わりいよいよ質疑にはいります。
審査員は、前回同様、塾長とアトリエスタッフが作品を吟味します
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因みに今回の講評会でも、多くの卒塾生に足を運んでもらいました!
写真
出会った縁を大切にし、アトリエに足を運んでくれるのは、嬉しい限りですね



模型は1/150のスケールで、細部にまで丁寧に作られており、観る人を楽しませる工夫が
随所になされていました
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この第二課題は、ルールを建築化する上で考えなければならない事が沢山あり、
非常に大変だったらとクロは語っていましたが、何が何でも作ってやる!と言う気迫と
作品に対する愛情がプレゼン中のクロの目から、ヒシヒシ伝わってきました

講評では、面白い!、情念の塊だ!!。レベル差・内外のコントロールも上手にできているなど賞賛の声が、
多く聞かれる一方で、


・「どこかにメリハリが欲しかった、、大きい広場や大きい道などいれて
  粗密があれば良かった。」

・もしかしたら添景の入れ方が均一すぎるのでは?

・プレゼンでは、「◯◯◯と思います」ではなく、「◯◯◯しました!」と言い切る事が必要で、
 もっと人を楽しませるプレゼン方法を考えるべき


という指摘もありました。
凄まじい模型は持ってきたものの、プレゼンシートの出力が間に合わなかったという
結果、プレゼンに不備が出てしまったことが残念でありません
しかし、クロの作品からは、第一課題同様に、細部にまで作品の質にこだわる想いと
芯の強さを改めて感じることが出来ました


マリリンは、体調を崩したこともあり、作品の完成には至りませんでしたが、
これから第三課題もありますので、しっかりと結果を残して欲しいと思います



設計演習コースの後は、実務プロコースのプレゼンです

プレゼン内容は「私と建築」という名目で、建築と旅、建築とバイク、建築と部活動・・・
など自身の経験に基づいた具体的な内容を踏まえた上で 「あなた独自の経験」が、
いかに「あなた自身の(建築)世界観」 と強く結び付いているのか。
という内容でプレゼンして頂きました
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各人作品を創り上げて行く上で、礎となっている想いや思想を、そして
この前田建築塾で学んできたことを今後の作品にどう活かしていくかを発表しました

また、学生時代のバーテンダー経験が、建築にどう活かされているのかを
プレゼンした塾生もいました

そして実際にお酒を作るという、パフォーマンスも見せて頂きました
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建築の第一線でお仕事をされている塾生のプレゼンから、多くの事を考えさせられました。
講評会に来ていた、学生には貴重なお話を聞ける場になったと思います

出来れば、今後もこのような場を設けて建築塾を盛り上げてゆきたいと思います




そして、発表の後は、宴に突入です

皆、お酒が入り、語らいもヒートアップしてきたところで、なんと建築塾2期生の源間
登場しました!久々の再開に、一同大感激です!そして集合写真
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卒業してもなお、顔を出し建築塾を盛り上げてくれる事を忘れない心意気に感謝します
また、時間があればいつでも来て欲しいと思います



そして、、、、、、

いよいよ最優秀賞の発表です。



塾長の口から最優秀賞が言い渡されます!



前田紀貞建築塾第二課題最優秀賞は、、、、








石塚広憲(クロ)
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なんと、2回連続最優秀賞の偉業を成し遂げました
最優秀賞を手にしたクロは、満面の笑みを浮かべていました。
クロは、第一課題課題同様に、周りの多くの人に助けがあったからこそ、
作品を創る事が出来たと言っていました。

最後まで感謝の気持ちを忘れない骨太の良い男です!!

この勢いを第三課題にも活かして前人未到の最優秀賞3連覇を成し遂げて欲しいと思います!




結果発表のあとは、塾生の誕生会が行われました
スタッフ・塾生みんなでお祝いしました。この和やかな雰囲気を感じる度に、建築塾は、
ただの勉強小屋ではなく年齢も経歴も関係ない、家族の様な場であると改めて思います



春から始まった建築塾も残り、2ヶ月となりました。
この塾で、やり残したことが無い様に、塾生には最後まで突き進んで欲しいと思います!


最後に、クロ改めておめでとう



前田アトリエ
安齋寿雄















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