前田紀貞建築塾 第9期ブログ

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第三課題発表!!!

こんにちは

最近は涼しくなりはじめ、過ごしやすくなった今日このごろですね
皆さん、体調管理には充分気をつけて下さい

前田建築塾は、第二課題も終わり第三課題の概要が発表されました。
それでは、先週の前田建築塾の様子を報告致します!!
R0012252 のコピー



今週は、いよいよ最後の課題である第三課題の概要が発表されました。
ずばり自然を受信する庭です

「庭」と聞いて「???」と思うかもしれませんが、「庭」こそ建築の根源であると言えます

私達がいう「庭」とは、住宅に付随している敷地の余白の部分では無く、
「自然」と呼ばれる沢山のもの(光・風・雨・雪・水・オーロラ・蜃気楼・噴火・鼓動・生殖・疲労 etc...)
からピックアップし、それを「受信」し、それを“建築的手段によって「出力」
(視覚化、聴覚化、嗅覚化、)する「建築的装置」の事を言います


なんだか、少し難しいですね
しかし、私達の身の回りにも自然を受信する装置は、いくつも目にする事ができます


例えば、「ししおどし」です。
ししおどしは、時間の経過とともに水が竹の中に溜まっていき(入力)、
一定以上水が貯まると竹が石にぶつかり音を鳴らします(出力=聴覚化)
ししおどし



他にも、「風鈴」があげられます。
風鈴はガラスの外見に短冊が風を受けて舌を揺らし、舌が外身に当たって
あの心地良い音を鳴らします

風鈴a
まさに風を「受信」し、それを音=聴覚化として「出力」する装置と言えますね



この課題で重要なのは「自然」をどう捉えるか。とういう事です。
無批判に捉えられている「自然」とは、一線を画し、「自然とは第二の自然でしかない」
という作法にて進めて行かなければなりません






今回の課題を説明する上で、過去の塾生の作品が紹介されました
R0014393.jpg
例 建築塾4期生 清水創太「マメノキ」


このように、卒塾生の作品を見るととても参考になりますし、なにより
この作品よりも良いものを作らなければという闘志が湧いてきますよね


卒塾生の作品の後は、設計長の白石隆治の作品である「狂気の庭」の説明が本人よりされました。
この作品は、建築塾第一期第三課題にアトリエスタッフも特別参加した際に創られたものです。
(ちなみに最優秀作品です!!
R0014402.jpg






01.jpg





「狂気」という言葉に込められた白石独自の思いの説明から始まりました。

曰く、「狂気」とは、人間の強烈な「欠如・渇望」といったものが、カタチとして現れたもの、
あるいは、欠如に対峙し、やむにやまれぬ想い=生き様として体現しようとする様であると・・・。

例えば、イスラム建築様式に見られる、モザイクタイルによる幾何学模様、装飾文字異常な色彩、
執拗な反復は、偶像崇拝を禁じられたムスリム達の敬虔な信教心が、
「それでも神の世界を体現したい」という強靭な想いの発露(=狂気)がカタチを纏ったものとして
捉えているそうです
課題になぞらえて表現すると「神を受信する庭(建築)」となります

そして、課題「自然を受信する庭」もまた同様に、自然の原理摂理を受信し、
建築という「装置」を通して、「何かしらの欠如・渇望」を補完する想いを「狂気の庭」
として表現したい・・・・という背景があったそうです。

02.jpg
「建築的操作」
サハラ砂漠の広大な砂丘の上に、「超巨大な鉄板」を、無造作に、投げ出されたように配置します。
建築的にはあまりにも「何も工夫されていない」所作ですが、ディテールにおいて小さな操作が施されていました。
それは、
1. 巨大鉄板に無数の亀裂(溝)が入っていること
2. 鉄板の上に人工砂丘(蓄光ガラス粒子の砂)が敷き詰められていること


次に、「入力される自然とその働き」。
砂漠では、「灼熱の昼」と「氷点下の夜」というように昼夜で極度の温度差が存在します。
(白石は実際にサハラ砂漠でこの強烈な寒暖差を体感したことがあるそうです)
その温度差は、鉄の熱膨張、熱収縮という属性に働きかけます。
・灼熱の昼間は「溝が(熱膨張)により閉じ」
・極寒の夜間は「溝が(熱収縮)により開く」

つまり受信される自然=「入力」とは、「砂漠における強烈な寒暖差」であり、その寒暖差が建築装置に直接的に「働き」をもたらします

そして「働き」はこの場所でしかあり得ない、出力(現象)を造り出すのです。


03.jpg
昼の様子です。
巨大鉄板の上の人工砂丘(蓄光ガラス粒子)に光が蓄えられます。



04.jpg
夜の様子です。
昼間蓄えられた光が儚げに発光していますね。
殺伐としたサハラに生命の色彩が宿るようです。
しかし、この「外観」は狂気の庭にとっては重要ではないとのこと・・・



05.jpg
スケールアウトした巨大鉄板が砂丘に無造作に配置されることで、隙間(内部)が生まれています。
この隙間が、夜になり気温が急激に下がり始めると、、、



















06.jpg
(鉄が収縮し)生じる「亀裂」から光り輝く砂(=生命の色彩、光)が舞い落ちています。
圧倒的な風景ですね


「狂気の庭」とは、生命(色彩)の枯渇したサハラ砂漠という場所において、
極度の寒暖差(=自然の入力)が、巨大鉄板の建築装置に膨張収縮という働きをもたらし、
建築内部にて、「生命の色彩、光」を浴びるという体験(=出力、視覚化)
を可能にする場なのです

そして、白石はこの場を、サハラという生命に枯渇した大地を生きる遊牧民達が、
その旅路にて疲れはてた身体をしばし休め、生命の刹那的輝きを経験できる
「(束の間の)祝祭空間」として意味づけているそうです。




皆さん、この第三課題である「自然を受信する庭」についてご理解して頂けたでしょうか

今回の課題では、受信された自然が、どう出力されたのか、言葉だけでなくビジュアルとして明確
にする事と観る人に感動を与えるためにもプレゼンも非常に重要になってきます


塾生はこれまで第一、第二課題課題とプレゼンが疎かになってしまいがちだったので、
過去の作品の様に動画やCGを描くこと以外にも、作品の良さが最大限伝わる工夫を考えて欲しいです


繰り返しですが「建築はエンターテインメント」ですから


塾生には、最後の課題となりましたがこの塾で学んで経験を活かして、
有終の美を飾れるように精一杯駆け抜けて欲しいと思います



前田アトリエ
安齋寿雄

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